費用対効果で審査 という記事が日経に出ていました。
新薬にかかる費用に対し(1)どれぐらい延命効果があるのか(2)既存の薬などと比べて治療効果が高いのか(3)生活の質はどれだけ改善するのか などで評価するとのこと。
私としてはやはり(3)が気になります。
尺度開発をしている私の観点からすると、
患者さんが多い疾患→データが集めやすい→尺度開発(validationも含む)はやりやすい
患者さんが少ない疾患→データが集まらない→尺度開発が難しい
ここは素人的考えですが、薬価は大量生産?が可能 or 需要が多い方が安くなるのではないかと。
患者さんが多い疾患→薬価が抑えられる
患者さんが少ない疾患→薬価が抑えにくい
こう仮定すると(かなり飛躍していますが)、
薬価が高いものほど、データが集まりにくい→尺度開発が難しく、生活の質(QOL)を評価しにくい
ともいえます。
ここから先は危惧ですが、だからといって
怪しい尺度を使って評価したり、
海外版の単なる翻訳に頼る、
ましてや患者さんの少ない疾患に対する薬の保険適用が妨げられるということは
避けなければなりません。
このバランスをどう取るのか。とても難しい問題だと思います。