よく分からない公認心理師

※私の所属している部局とはまったく関係ありません。

 

ここのところ公認心理師対応に言及する大学が増えています。

RとかDとか。

あとから責任を追究されないような書き方をしているけど、

本当に大丈夫なのだろうか(他人事だが)。

 

経緯や状況を知らない、

高校生はその文面の行間まで読んでくれないと思いますが・・・。

 

すでに対応を表明している大学に対するネガティブキャンペーンのつもりは

ありませんが、ちゃんと情報を伝えることが重要だと思います。

 

Twitterを検索しても、基本的に心理の人たちが情報発信しているだけで、

医学系からの情報発信はほとんどないという状況。

医学系の知り合いのルートで探ってみても、何も出てきません。

何かしらは動いているはずなんですけどね・・・。

 

上記のような大学はすでに何か情報を掴んでいるのだろうか。

 

私が考える重要な点

公認心理師対応カリキュラムの大学に入学したとしても、

入学した全員が公認心理師になれるわけではないということ。

あくまで受験資格が得られるだけという

現実も併せて告知する必要があると思います。

とりあえず以下3点は押さえておく必要があると思います。

 

1. 学部カリキュラム

 実習科目に求められることがどうなるか分からないので、

 対応学部に入学した全員(希望する全員)がその実習を履修できるかは不透明。

 もしかしたら成績とか何らかの制限が加わる可能性もあります。

 全員が医師とか看護師とかをめざす学部とはまったく状況は異なります。

 

2. 大学院進学

 学部卒でも受験資格を得る道もありますが、

 基本的には大学院進学を念頭に置いている感じ。

 となると、公認心理師に対応した大学院の定員というのも問題に。

 現在の臨床心理士指定大学院の定員と大きく変わらないとすれば、、、

 (資格取得を希望しても)大学院に入れないという事態が生じます。

 

3. 国家資格の合格率

 臨床心理士同様、大学院卒業をしてもあくまで受験資格。

 公認心理師の国家資格の試験の合格率がどうなるかも分かりませんし。

現時点で(高校生が)公認心理師だけをめざすというのはリスクが

高いように思います。

 

医学系の国家資格の合格率を見てみると

医師:合格率は 89.8%(第107回医師国家試験)

看護師:合格率は90.0%(第104回看護師国家試験)

歯科医師:合格率は63.8%(第108回 歯科医師国家試験)

言語聴覚士:合格率は70.9%(第17回言語聴覚士国家試験)

ですね。

 

これらより高くなるのか低くなるのか、が大問題。

 

そして、大学(学部)側からみると、

(どこまでカリキュラムが縛られるか分かりませんが、)

公認心理師対応校になるということは、

カリキュラムの画一化が進むわけで、

各大学の特徴はなくなっていくのは寂しい気がします。