テーマは,“変化”と言えばいいのでしょうか。
“項目の意味”かな・・・
何かの発達的な変化を見る場合など
同一尺度を複数の時期(段階)で測定して
その得点の変化を捉えようとすることがよくあります。
尺度得点を比較することの妥当性は置いておくとして,
今回は尺度そのものについてです。
ある構成概念を中学,高校,大学の各段階で測定したとします。
尺度によっては中学生版,高校生版などと言うのもありますが,
ここでは,項目内容もまったく同じ尺度で測定することにします。
通常,同一尺度なので個人の変化を捉えようとした場合,
そのまま得点を比較することになるのですが・・・
本当に(厳密に)変化を捉えることができるでしょうか。
何が言いたいかというと,
項目の文章が同じであっても,各段階で項目の意味,
その項目が指し示す意味が異なる可能性があるのではないかということです。
例えば,
両親に怒られた時に,イライラした。
という項目があったとします。
中学生の時に親に怒られる,のと
大学生の時に親に怒られる というのは
質的にもかなり意味が違うのではないでしょうか。
これがストレスを測定する項目だった場合に,
同じ 親に怒られる という出来事であっても
ストレスに感じる程度や,ストレスの質は異なるような気がします。
とすれば,同一尺度で変化をみるのは難しくなるのではないでしょうか。
まぁ,現実的に統制?するのは難しいとは思うのですが。
最近感じた疑問です。